ドライブレコーダーは浮気の証拠になる？裁判で使える活用ポイントまとめ

「ドライブレコーダーは浮気の証拠として使えるか」とお考えの方もいるでしょう。

パートナーが不倫相手と会うために車で出かければ、不貞の証となる映像や履歴が、ドラレコで記録されるかもしれません。離婚裁判や慰謝料請求で証拠に使える可能性を探ってみましょう。

この記事では、ドライブレコーダーの記録は浮気の証拠に活用できるか、裁判で使えるのはどんな証拠かをまとめました。自家用車があって配偶者の浮気をお疑いの方は、検証にお役立てください。

【注意】ドラレコの映像や音声は衝撃が大きいです。覚悟を持って確認してください

ドライブレコーダーで浮気の証拠はつかめる？

ドライブレコーダーで浮気の証拠をつかむことは、大いに期待が持てます。ただし、入手した証拠が裁判で採用されるか、証拠の集め方に問題がないかという面では、不安要素も無視できません。

では、何が浮気の証拠と認められるのか、もしくは証拠不十分になるのかを、具体的に見ていきましょう。

ドライブレコーダーの基本機能

ドライブレコーダーとは、事故やトラブルに備えて、状況を記録するために設置する機材。

当然、浮気の証拠入手はドラレコ本来の目的から外れますが、不貞行為の証拠をつかむのに適した機能が備わっています。

ドライブレコーダーの基本機能は、以下のようなものです。

• 録画機能…走行中に車外の風景や状況を撮影、保存する
• 駐車録画機能…駐車中も映像を撮影、保存する
• 録音機能…映像と併せて車内の音声を録音、保存する
• GPS受信…位置情報と日時をキャッチし、履歴を保存する ほか

ドライブレコーダーの録画機能は、「常時録画」「イベント録画」の2タイプが主流です。

• 常時録画…車の動きとは関係なく録画する
• イベント録画…急ブレーキや急ハンドル、衝突などを検知した場合に録画する

メーカーや機種による録画方法の違いは見られますが、基本性能は一緒です。もし、パートナーが車で不倫相手との密会やホテルに向かえば、ドラレコによる状況把握の成果が見込めます。

浮気の証拠として認められるケース

ドライブレコーダーの記録が浮気の証拠として認められるには、二人が肉体関係を結んだのを立証できるかが争点です。併せて、顔と名前が特定できれば、有力な証拠となります。

以下は直接的な証拠として認められやすいケースで、言い逃れはほぼ不可能です。

• 不貞行為を行った場面が映っている車内映像
• 不貞行為を行った場面なのが明らかな音声の録音

以下は間接的な証拠でも認められやすいケースで、採用される公算が大きいものです。

• GPS機能による、ラブホテルに滞在したとわかる位置情報と日時
• 二人でラブホテルに出入りした場面をキャッチした車外映像
• 不貞行為の後であることを示す会話の音声データ
• 以上のデータが複数回に及ぶ場合

証拠として不十分になりやすいケース

裁判では、ドライブレコーダーの映像や音声が証拠として認められないケースも見受けられます。

• 画質や音質が悪く不鮮明
• 映像が暗くて状況を把握できない
• 親密そうな会話だが肉体関係を示す内容ではない

上記は、怪しい雰囲気を感じられても、性行為の有無を客観的に立証できません。

裁判は「疑わしきは罰せずの原則」ですので、事実確認がとれないと証拠不十分になりやすいです。

ドライブレコーダーの映像は裁判で証拠になる？

ドライブレコーダーの映像は、実際の裁判で有力な証拠として採用される事例があります。とは言え、場合によっては、法的リスクが生じる可能性も否定できません。

証拠能力の高さというメリット、違法行為とみなされかねないデメリット、その両方を意識しましょう。

民事裁判（離婚・慰謝料請求）での証拠能力

ドライブレコーダーの記録は、離婚や慰謝料請求などの民事裁判で、証拠能力を認められるケースが多々あります。

配偶者本人による状況説明よりも、映像や音声データ、デジタル履歴のほうが、信頼性が高いからです。

「浮気の証拠として認められるケース」で挙げた条件に合致すれば、動かぬ証拠として使われる公算が大きいと言えます。

プライバシー侵害や違法収集証拠のリスク

注意したいのは、ドライブレコーダーの映像を裁判で証拠として提出すると、状況によっては違法収集証拠の疑いをかけられるリスクです。

車の所有者が配偶者の場合、無断で監視や録音録画を行ったと発覚すれば、プライバシーの侵害ではないかと検証される危険性が伴います。

車が浮気相手の住居や私有地内に駐車した場合も、意外に厄介です。浮気を立証するチャンスでもある一方で、相手方に対する不法侵入やプライバシーの侵害、ストーカー規制法違反などのリスクも高まります。

探偵社の浮気調査がトラブルになりにくいのは、探偵業法や法律に基づいて追尾するからです。自己流の証拠収集はハイリスク・ハイリターンと言えます。

証拠として採用されやすくするためのポイント

ドラレコで証拠に採用されやすい映像や音声を録るには、以下のポイントを押さえましょう。

• 車内撮影できる機種を選ぶ
• 360度撮影できる機種を選ぶ
• カメラの画質や音質にこだわる
• レンズや画面から、ゴミなどの付着物を取り除く
• 配偶者に一言断って「常時録画」に設定しておく
  （「交通事故にあった際の対処法だから」「煽り運転が多いから」などと理由をつける）

映像や音声は無修正で提出するのも、採用されやすくなるポイントです。見やすさを考慮した編集や加工などはせず、録ったままで出しましょう。

ドラレコで証拠が役立つ具体的なシチュエーション

ここでは、どんなシチュエーションを録音録画できれば、浮気の証拠として有用かをお伝えします。

「証拠能力に欠けるかな」と思うようなシチュエーションでも、簡単にあきらめないでください。ただちに行為を立証できなくとも、以下の要素があれば、使い道が見つかる可能性は残されています。

車内での会話や様子が記録されていた場合

まずは、パートナーと配偶者が一緒に車に乗りこんだ様子や、車内での親密な会話が記録されると、証拠となるシチュエーションが見つかる可能性があります。

パートナーに隠れて異性を車に乗せ、ドライブをしたり親しく会話をしたりする様子は、きわめて不自然なシチュエーションです。

また、会話中に肉体関係を示すワードが混じることもあるため、音声記録は丁寧に検証することをおすすめします。

同じ異性を繰り返し同乗させていた場合

同じ異性を繰り返し同乗させている場合、浮気の証拠として役立つシチュエーションです。

以下の2点を問うには、十分に役立つでしょう。

• なぜ、パートナーに隠れて特定の異性を車に乗せて過ごすのか
• 同じ相手と繰り返し会って仲を深めているのは、不倫の関係ではないか

繰り返しというのは不審な点です。たとえば、同じ異性とラブホテルへ向かった回数が5回以上に及ぶと、ただならぬ関係にあると推認できます。

「状況を誠実に説明してほしい。嘘をつくと、あとで問題になる可能性がある。本当のことを話したほうがいい」と冷静に言えば、配偶者本人が事実を認めるかもしれません。

特定の場所（ホテル・相手宅）への頻繁な移動履歴

GPS機能で、ある特定の場所への頻繁な移動履歴が見つかれば、具体的な証拠として役立つ可能性が高いです。

特定の場所というのは、ラブホテルやシティホテル、異性の自宅などの場合に、有用性が高いです。それらの場所に行く頻度が高ければ、無視できない手がかりとなるでしょう。

場所や移動ルートのほかに、滞在時間も要確認です。ホテルやマンションで長時間を過ごしたと判明すると、相手方にとって不利な材料と言えるでしょう。

また、「配偶者に黙って特定の場所に通っている」「残業や出張だったはずの日時に、仕事場以外に移動した」など、不審な行動や話の矛盾点を突くのにも、移動履歴は使えます。

ドライブレコーダーの証拠能力の限界と失敗例

ドライブレコーダーをうまく使えば、パートナーの浮気を裏づける証拠をつかめますが、成功ばかりではありません。

ドライブレコーダーの証拠能力の限界や失敗のパターンについても、見ていきましょう。

「異性を乗せていた」だけでは浮気の証明にならない

ドライブレコーダーの証拠能力の限界は、「異性を乗せていた」だけでは浮気の証明には不十分な点にあります。

浮気をしていても、車内でいわゆるカーセックスに及ぶとは決まっていないのです。

車内映像に相手が繰り返し同乗した場合も、背徳行動の立証までには至りません。配偶者が口のうまいタイプなら「知り合いを乗せただけ」「相手が車を持っておらず、移動手段に困っていたから助けた」など、言い逃れをする余地が残ってしまいます。

夜間や暗所では映像が不鮮明になりやすい

ドライブレコーダーの証拠能力の限界には、夜間や暗所での画質低下も挙げられます。

暗いところでの撮影は、写りが不鮮明になりやすいのが難点です。

パートナーと浮気相手は、夜間に会う確率が高いでしょう。車内映像で決定的な瞬間をとらえていても、暗すぎると事実確認に至らず、証拠不十分になりやすいのです。

車外での行動までは確認できない

車外での行動までは確認できないのも、ドライブレコーダーの限界です。当然ではありますが、ドライブレコーダーは、車を降りた後の行動までは追えません。

また、前方の風景を録画する性能があっても、撮影範囲には限界があります。たとえば、ラブホテル付近に車を停めても、建物に出入りするシーンが映像に入らないことは多いです。

録画データが自動的に上書きされてしまうリスク

ドライブレコーダーの機能による失敗例で最も多いのは、録画データが自動的に上書きされ、古いデータが消されるというパターンです。

大抵のドライブレコーダーは、録画データをmicroSDカードに保存する方式をとっています。メモリカードの容量が一杯になると、自動的に上書きされ、データが書き換えられるものが主流です。

証拠能力の高い映像を得られても、対応が遅れると証拠が失われるリスクがあるため、注意が必要でしょう。

浮気調査にドライブレコーダーを活用するポイント

浮気調査で失敗しないドライブレコーダーの活用方法には、3つのポイントがあります。機種や性能、SDカードの選び方などに気をつけましょう。

360度カメラ撮影できる機種を選ぶ

浮気調査でドライブレコーダーを活用するには、360度撮影可能な機種を選ぶのがポイントです。

カメラが前方の撮影のみに対応している、あるいは車内のみの撮影に対応していると、死角が生じて好機を逃すかもしれません。全方位をフォローできる機種が望ましいです。

長時間録画に対応した大容量SDカードを使う

浮気調査にドライブレコーダーを活用するなら、長時間録画を想定して大容量SDカードを使いましょう。上書き機能によって証拠データが消えるのを防ぐための対策です。

ちなみに、データがいっぱいになったからと言って、SDカードを新しいものと交換するのは得策ではありません。配偶者がSDカードの違いに気づくと、警戒心を抱く可能性が高いです。

相手が警戒すると、浮気の最中にドラレコの電源ケーブルやSDカードを抜き、録画不能にする可能性があります。これらの行動自体が怪しいのですが、証拠をとれないと追及が難しくなるでしょう。

Wi-Fi機能つきなら証拠データの保存が容易

Wi-Fi機能つきのドラレコなら、証拠データの確認や保存が容易にできます。

Wi-Fi経由でスマホと連携できるドライブレコーダーであれば、SDカードの抜き差しなしでデータ転送が可能です。自分のスマホにインストールしたアプリを使って、映像のチェックや履歴の保存が手元で完結します。

証拠データの転送と保存は、ドラレコ本体の上書き機能による証拠消滅への対策として、有効であり便利です。

ただ一方で、配偶者の所有車であれば、履歴の転送が行き過ぎた行動で、プライバシーの侵害ではないか、といった点を問われることはあるかもしれません。

探偵調査と組み合わせるメリット

ドライブレコーダーは浮気の証拠をつかめる性能を有していますが、使い方を一歩間違えば違法性を指摘されるリスクが懸念されます。

ドラレコをどこまで証拠に使えるのか、判断は簡単ではありません。

そこで「ドライブレコーダーの記録と探偵の浮気調査を組み合わせる」という手法をご提案します。

探偵が行う尾行・張り込みで補完できる部分

ドライブレコーダーの記録を探偵調査と組み合わせると、探偵が尾行や張り込みによって補完できる部分が出てきます。

プロの探偵にドライブレコーダーの記録を見せたのち、探偵自身が尾行調査や張り込みを行って証拠を獲得すれば、問題は生じません。

ドラレコの記録を参照すると、不貞行為が行われやすい曜日、時間帯、場所が予測可能です。探偵の調査がスムーズに進み、短期間あるいはピンポイント調査の成功が期待できます。

裁判での証拠力が格段に高まる理由

ドライブレコーダーの記録に探偵調査を組み合わせると、裁判で高い証拠能力を認められるというメリットが生まれます。

そもそも、探偵の浮気調査は、裁判で使えるレベルの証拠を挙げることです。そのため、探偵は「ドライブレコーダーの記録だけでは証拠が足りない」あるいは「ドライブレコーダーの記録を裁判に出す必要はない」など、重要な事柄をプロの視点から見極めます。

探偵は、裁判で効果のある証拠をそろえながら、同時に違法行為を指摘されないように計らうのです。自分一人で対処するより、はるかに証拠力が高まります。

浮気の証拠として有効な他の方法

浮気の証明は、ドラレコを使った方法にこだわらず、なるべく多くの材料を集めて証拠を積み重ね、補完するのが理想です。

ここでは、浮気の証拠を固めるためには、他にどんな方法が有効かを見ていきます。

LINEやSNSのやり取りを記録する

浮気の証拠集めで有効な方法の一つは、LINEやSNSのやり取りを記録することです。

LINEやSNSからは、特定の相手と親密な交流があることや、密会に使う行動エリアなど、さまざまな情報を得られることがあります。

確認できたやり取りは、写真や動画で記録をとり、探偵に見せるといいでしょう。探偵事務所によっては、情報を持ち込むと調査費用が安くなるサービスを受けられます。

クレジットカードや交通系ICの利用履歴を確認する

浮気の証拠集めには、クレジットカードや交通系ICの利用履歴を確認するのも良案です。

浮気には、ホテルや高級感のあるレストランの利用、高価なプレゼントなど、交際費がかかるもの。高額な出費はクレジット払いにすることも考えられるため、利用履歴をチェックしてみましょう。

交通系ICの利用履歴からは、普段なら行かないはずのエリアへの移動を確認できる場合があります。足取りを追う手がかりとして、チェックする価値はあります。

探偵の調査報告書を組み合わせる

ドライブレコーダーの記録や他の証拠材料に、探偵の調査報告書を組み合わせて使うと、裁判での有用性が高まります。

探偵の報告と他の証拠をつきあわせて検証すると、自分で集めた材料だけでは証拠不十分なケースでも、明確に事実関係を示せることがあるもの。探偵調査とセルフ調査の合わせ技で、証拠能力を補強できます。

ドライブレコーダーで浮気証拠を集める際の注意点

ドライブレコーダーで浮気証拠を集める際は、注意すべき点が存在します。

「相手に気づかれないようにする工夫」「違法にならない行動」「カメラの性能」の3点に気を配って、証拠収集を進めてください。

相手に気づかれないようにする工夫

ドライブレコーダーで浮気証拠を集める際は、相手に気づかれないような工夫が必要です。

「ドラレコは交通事故や盗難などの対策で設置するもので、記録はトラブルがあった際だけチェックする」と印象づけるといいでしょう。普段は記録を確認していないと思わせる必要があります。

• 車のカギを開けたり、エンジンがかかると、持ち主に通知されるセキュリティーサービスがありますので、カギを開ける前に確認することをおすすめします
• SDカードは交換しないのがおすすめです。交換するのであれば、エンジンを切って、交換後は必ずフォーマットをしてください。新品であれば、ドラレコから通知されることが稀にあります
• 車内に置いている品物の位置を動かさないほうがよいです。几帳面で勘の良い人は車内の様子に変化があると、相手が用心するきっかけを与えるため、目につくものは変えないのが賢明です

違法にならないための注意点

ドライブレコーダーで浮気証拠を集める際は、違法にならないための注意点を踏まえて行動することが大切です。

無断で機材を設置したり、監視や盗撮、盗聴の疑いがあると、違法性を指摘されるリスクが生まれます。

ストーカー対策が注目され、女性が不安を訴えやすくなっている時代背景も、考慮に入れるべきです。車両やドライブレコーダーを使った調査行動は、相手方の生活や仕事を脅かさないよう、配慮が求められます。

カメラの性能によっては決定的な証拠として採用されない

ドライブレコーダーで浮気証拠収集を進めても、カメラの性能が低いと決定的な証拠として扱われにくいです。

性能に難のあるカメラの映像では、同乗者の顔を特定できないケースも起きます。パートナーや相手が「年齢や服装は似ているけど別人」と言い張れば、たとえ不貞行為の現場をおさえたとしても、裁判で採用されないでしょう。

ドラレコで浮気の証拠撮りに成功したければ、高性能カメラが必須と考えてください。

まとめ

ドライブレコーダーは浮気の証拠入手に役立つ性能を多数搭載しています。得られた証拠データは、人の証言より信頼性が高いです。

ただし、車の所有者が配偶者であれば、証拠収集法が問題視されるリスクもないとは言えません。

離婚や慰謝料の問題をできるだけスムーズに処理するには、ドライブレコーダーで収集した証拠データは、プロ探偵の対応と組み合わせて使うのが最善策でしょう。

すぐに浮気調査を依頼しなくても、探偵や弁護士などの専門家に事情を話して、見解を聞いてみるのも手です。

探偵事務所では、電話やメールでの相談を無料で受け付けているところがあるため、検討の選択肢に加えてはいかがでしょうか。

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